私じゃないんですけどね。
祖母が無くしたんです。
どういう扱いをするのが正解なのか、
免許証よろしくいつも持ち歩いたほうがいいのか、
貴重品としてあられの缶かんに仕舞っておいて、
必要な時だけ取りだせばいいのか…。
とりあえず「免許証の代わり」という認識の祖父母は、
財布の中にカードを入れいているのでした。
祖母の財布がかなり年季が入っていて、
祖父が「そんなみっともない、新しいのに替えろ」
と言っていたので、
こないだ、祖母の財布は新しくなりました。
そのタイミングでどこかにやってしまったらしい。
たしかに、祖母の財布にはカードが入っていた…ような気がする。
どーこいったんだろうねぇ。
いちおう前の財布を確認し、
今の財布の「ここに入れたはず」のところも見て、
(ここなら落ちそうにないよな…)と思いながら、
いつも財布を入れている鞄を探してみる。
ない。
祖父が「儂も鞄は確認したけど、あれへんかったよ」と言う。
祖母が「お爺さんと一緒に見ながら財布入れ替えたのに、おっかしいやろう」
と言うと、
祖父から帰ってきた返事は
「ぐう」
だった。 寝て居られる。
あまりに可笑し過ぎて、
いつもなら祖母が嵌る笑いのツボに、久しぶりに私が嵌ってしまい、
そのあと平然と返事をする祖父に対して、
まともに受け答えができなかった。
祖母もなかなか苦しそうだった。 長生きしそうである。
とりあえず、財布なんか買い物のときにしか出さないわけで、
直近でマイナンバーカードの必要な手続きも記憶していないので、
家の中で無くしたということで、
出張所へ確認し、市役所へ再発行の申請をしてきました。
「写真は市役所じゃないボックスで撮りたい」
と祖母が言うので、なんでやと聞くと、
市役所のボックスで写真を撮って申請した祖父が、
「市役所のボックスは1,200円だった」と言っていたそうだ。
いやどんだけぼったくりやねん…
今日はその本人がデイサービスへ行っているのをいいことに、
本当に高かったら、他へ撮りに行こうかと言って、
市役所へ向かいました。
案の定、撮影代金は800円。
再発行は、手数料1,000円が掛かるようでした。
本人確認のためのものは、なにか二種類要るようで、
受け取りの際に提示すればよいとのことでした。
ただ…なぜか祖母の後期高齢者医療被保険者証、
期限が平成29年だったのでした。
祖母は「もらいに行ってないものはない」と言い張るのですが、
家に帰って祖父のものを見ると、ちゃんと令和4年。
これにはさすがに祖母も「あれ」となったようで、
探してみると、抜け殻になった封筒だけ出てきました。
というか、今の今までなんで発覚しなかったんだ…再発行かな…
あれもこれもとやっていたら、
二月なんてアッて間に過ぎてしまうんだろうなぁ。