はるかぜ

気ままてきとう雑記。 本HPは左のHP紹介欄バナーから。

セイコー TA-519

f:id:zenzaburoh:20190824005634j:plain

 最近、この時計がやけに遅れるので、
電池を交換して1年たってないし、これはおかしいのではと思い、
分解掃除をしてみました。
 
 セイコーのTA-519です。
あるところにはあるでしょうが、
今日日滅多に見かけなくなった、トランジスタ時計です。
「うるさくて差し障りがあるので、使わなくなりました」
ということで、某所で長らく放置されていたのを、
平成26年の暮れに、引き取ってきたものです。


 
f:id:zenzaburoh:20190824005659j:plain

 もらってから、ずっと、
仕組みがいまいち分からんと思っていたのです。
テンプが動くのは電磁石、というのはわかる。
よくお店で売っている、
ソーラー式の、あの揺れる玩具とほぼ同じだと思っていい。
だけど、
電池を入れなくても、時計を振ってやるとしばらく動く、
これがよく分からん。
それが、今回分解してみて、
面白い仕組みで車を回していることが分かりました。
脱進機の車には、
次の車へ動力を伝える、いわゆる歯車の歯以外に、
扁平な、歯のようなものがあるのですが、
その歯に対応するように、地板に磁石が2つ配置されていました。
脱進機の車は、
ある程度押されると、次の歯が磁石に引き寄せられて回る、
そんな仕組みでした。
これ考えた人すげえ。

 


f:id:zenzaburoh:20190824005644j:plain

 分解清掃ですが、
油が黒ずんで、ねとっとしていたので、
ほぼ全部の部品を洗って、組み立てました。
4石の機械で、
石は全て、テンプの軸受けに使われているようでした。
脱進機の爪がプラスチックなのですが……何年もつかなこれ。

 


f:id:zenzaburoh:20190824005651j:plain
 清掃・注油の結果、かなり進むようになりました。
これから毎日、地道に調整していきます。
どうせ気温差で狂うので、
基本進み気味で、そこそこ合えばいいかと思っています。
ちなみに、始動日は昭和49年3月19日です。
実に43年物……半世紀は頑張ろうか→TA-519
 
 
 トランジスタ時計には、
テンプ式トランジスタ時計と、
振子式トランジスタ時計がありますが、
いちおう、両者とも触ったことがあります。
ただ、振子式のほうは、
まだあまり仕組みに興味がなかった頃だったので、
どんな機械だったか、全く覚えていません。
手にする機会があれば嬉しいのですが、
いかんせん大きいので、……ひとつくらいは欲しいなぁ。