はるかぜ

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柱時計(愛知時計製造合資会社製 八角時計)

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 せんだってに予告していた、柱時計第1弾です。
たぶん続きません(汗

 文字盤には、愛知時計のマークがあります。
愛知時計も、こまごまと別れるのですが、
振子室のラベルから、おそらく、愛知時計製造合資会社時代のものと思われます。
あまり振り子時計を見たことがないので、平凡な感想ですが、
振子がこれほど振れるとは思ってなかったです。
悲しいかな、文字盤の塗装、特に12時あたりがぼろぼろと剥げてきているので、
これ以上酷くならないよう、分解は極力避けたいところです。
あと、意外と静かです。
時打のぜんまいは、残念ながら切れていたので、ぼんぼんは鳴りません。
ただ、夜中に止めておく機構がないので、
動いたとして、ぜんまい巻かないで置いておくんだろうなぁ。

 時計裏には愛知県時計製造同業組合のラベルの残骸があり、その大きさは、38×55(mm)です。
昭和6年まであった組合で、ラベルの大きさは4種類あるのだそう。
年を追うごとに小さくなるため、年代特定につながるようですが……
肝腎の年代を紹介してくださっているサイトがない。
ただ、2番目に小さいものが35×50だそうなので、
これもそれにあたるか、それより一つ古いラベルとみています。





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 と、年代特定は難しいのかなぁと思っていたのですが、
振子室のAICHICLOCKS, & Co.のラベルから、愛知時計製造合資会社時代のものであること、
愛知時計製造合資会社が、明治26年5月創立であること、
文字盤などにはACマークがあり、このマークが登録されたのが明治37年10月ということ、
そして極めつけ、
愛知時計電機株式会社に社名変更したのが大正元年ということで、
この時計、
だいたい明治37年(1904)~大正元年(1912)ころの時計かなと思います。





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 まぁしかし、修理は油汚れとの闘いでした。
晩御飯前に修理をしたのですが、手が真っ黒 ぎっとぎと、
これで料理をするのは勘弁と、レトルトカレーで失礼したくらいでした。
今もまだ、手が少し黒いです。
あと、
軸受けがみんな一枚板で一緒くたになっているので、機械を組むのがとっても面倒くさい。
以前、といっても中学生の頃ですが、
同じような時計をばらしたときも、かなり参ってしまったので、分解しようかすら迷ったほどです。





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 歯車すべてを、出来るだけきれい磨き、切れている時打のぜんまいとアンクルを除いて、組み付け。
8日巻なので、ぜんまいを巻いてから7日分空回りさせ、
それからアンクルと振子をセットして、昨日の晩から動かしてみましたが、
しっかり朝まで動いてくれていました。
今日、時計の外装をきれいに掃除して、何とか見られる、そして使える時計になりました。
八角の枠木が2つないけど……)


 めでたしめでたし。


・参考
http://www.kodokei.com/ch_026_1.html (『愛知時計電機株式会社の沿革』TIMEKEEPER 古時計どっとコム)