はるかぜ

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SEIKOSHA PRECISION(中三針)

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 時計は、記事を書いていない間もせっせこ不動品を買っていたので、
書いていないネタが多すぎて、大変なことになっています。
そのうちのひとつ、SEIKOSHA PRECISIONの中三針モデルです。
相変わらず視認性抜群の文字盤に、きれいな青焼きの針。
秒針の切出しが少し不格好で可愛らしい、そんな時計です(どんなだ





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 中の機械はこんな感じです。
前の記事に書いた前期型と同じく、既存の機械をほぼそのままに、
三番車上の出車と秒カナ、秒カナばねと秒カナ受けを追加しています。
……ほぼそのままに、と言いましたが、
秒針を通すためか、中三針のほうが筒カナの径がほんの少し広いようで、
同じころの出であろう機械に長針をはめようとしたら、だぼだぼでした。

 実はこの機械、秒針が動かないという状態のものを、某オークションで購入したものです。
そのときは、恐らく摩耗でか、出車の軸穴が広がって空回りをしていたため、
軸穴の部分を圧し伸ばして取付け、いったんは動いたのでした。
ところが、半年くらいしてとうとう停止が頻発するようになり、
分解掃除したものの、洗い方が悪かったのか症状が改善せず、そのままになってしまっていました。
このたび、
部屋の掃除という大義名分を背負い、再度向き合ったところ、
いまのところ、9割かなぁ……というぐらいの調子で動くようになりました。
ついでにあれなのですが、出車の取り付けがむつかしくて、
恐らく圧し伸ばしが原因な気もするのですが、
うまくはめないと、水平に見て車が上下するので、これがほんのちょっと手間でした。

 購入時にちょっと調べていたので、合っているかわかりませんが、
戦時中、陸海軍の飛行・航空時計には、精工舎の時計が使われていたようで、
この時計は、どうもその中の一〇〇式飛行時計と同じ機械のようです。





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 これは、ほぼ同世代ころであろうPRECISIONの、全くの不動品です。
巻き上げ機構周りは、オシドリではなく四つバネが使われています。
こいつがまた へたりやすいらしく、壊れたら、四つバネ外しなるもので交換が必要になるということで、
壊れたら、四つバネ探しに苦労しそうです。
……というか、なんで四つバネ機構なのに、丸穴車の上方にオシドリネジ風のものがあるんでしょうね。
こいつ何も押えてないし、外したところで貫通してるだけだし……

ところで、
機械式時計を手にし始めたころは、四つバネなんて機構自体を知らなかったので、
以前の記事で、憶測もたいがいなでたらめホイホイを書いております(滝汗
自戒の意も込めて、そのままにしてありますが、
何も知らない人が見てしまったら、取り返しのつかないことになりそうなので、
注意書きくらい書いておこうかしら。





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 さきのジャンクをひっくり返したものです。
歯が、しかもカナのほうが欠けているので、正直な話 私の手には負えません……
柱時計の車の歯の詰め方は、こないだ時計屋で見せて戴けたので、ちょっと機会があれば試してみたいです。


 うちには、PRECISIONは5つあります。
これもこの機械の購入時に調べたのですが、
精工舎のPRECISIONは、機械の違いを無視すると、昭和4年から昭和53年ごろまで作られていたようです。
ただ古いもののことなので、どの機械がいつごろ作られていたのか、
サイトごとに情報がばらばらで、自分としても もやもやとしていました。
そこで、少しでもすっきりさせようと思って、
鉄道時計をたくさん売っているサイトを参照して、年代と機械の関係を自分なりにまとめてみたのでした。
まとめた資料をどこに保存したのか、すっかり忘れてしまいましたが(汗
今回の時計は、諸説あるものの概ね昭和10年代(~20年まで?)のものらしく、
家にある動作品2つについては、ひとつは昭和28年までに作られ(これはでも もう一度調べたい)、
もひとつ(秒ハック機構付21石、あの小ぶりな機械です)は昭和49年製であることがわかりました。
あと、15石のものもあるのですが、
15石はまた種類があるのに、そのときはちゃんと調べておらず、
とりあえず調べた感じだと、昭和29年以降に出てきたものと思われます。

それにしても、いつまでこの時計たちを維持できるか……下手なところには置かないようにしなければ……
といいつつ、台所に下げて使うのはだめかあ(蹴